こんにちは。先日、東京都美術館にておこなわれている「岡本太郎展」に行ってきました。
以前より芸術家岡本太郎に興味はとてもありましたし、その作品にはどこか惹きつけられるものがありました。(当時私が知っていたのは「太陽の塔」「夜」「明日の神話」くらいなものでしたが)
その中に溢れるエネルギーは、若い頃の村上春樹や高橋源一郎の中に見た大きな気の流れのように感じられて、そしてまさに爆発のように感じられて、とても心地の良いものでした。
私はそういった作品を見て、この人を知りたいと思い、そしてこの人の作品をもっと知りたいと思いました。そうすることで自分の芸術家への道が少し開けるのではないかと、少し人生に希望を持てたからです。
そんな気持ちで足を運んだ展覧会。私はそこで、「その瞬間に全てをかけろ」という言葉にこもった情熱と活力と爆発力を目の当たりにし、その光線は胸の奥まで届いたようにも感じました。
これから岡本太郎の作品や著作にも触れていくことで、これからの私の人生に生かしていければとも思っています。
今回はそんな岡本太郎展の感想を語っていこうと思います。
★岡本太郎を心から好きになった
私は岡本太郎の、意味のないものをあくまで意味のないものとして扱いながらも、その存在により大衆へのアンチテーゼを呈するその姿勢をこの展覧会で垣間見て、本当の意味で、なんとなくなどではなくて、心から岡本太郎が好きになりました。
例えば大阪万博の太陽の塔。
「人類の進歩と調和」という万博のテーマに相対するものをつくったと言われているところなどは、なんだか好感が持てる天邪鬼な部分です。この太陽の塔は、少なくとも人類の進歩の末のものではなく、「ただ屋根を貫く、ある意味では意味のない存在」をつくることで、必要不必要や利便そして合理にとらわれた現代でいう「進歩」の価値のなさを示したことは素晴らしい、意味のなさの活用法だと言えると思うのです。
私は意味のないもの、というものが本当に好きで、そういうものを愛しているしそういうものをつくりたいとも思うけれど、そう思いながらも「意味のないもの」を「意味のないもの」として活用するそのスキルまでは持っていないというのが本音でもありました。
意味のないものを愛するものとしては、それを成し得る岡本太郎は意味のないものの始祖であるようにすら感じられるのです。
このイズムは、絵画「森の掟」にも反映されています。
この絵画で語られたおおきな負の流れの中にある「全然意味の認められない無邪気な仕事」というスタンスは、なんとも言えず輝きを持ったやり方であると私には思えました。
また彼の対極主義というスタンスも有名ですが、これに関する「対極にあるものが同時に存在することに芸術がある」というようなその主張をまだ完全に理解できていないところがあるので、そこを理解することが当面の課題ではあると思っています。
★好きな岡本太郎作品
そういった芸術論のようなところを抜きしてもそうでなくても、純粋にそれそのものが好きだと感じた作品をご紹介します。
・犬の植木鉢
こちら「犬の植木鉢」です。この作品は岡本太郎が「庭に猛獣などうろうろさせたかった」と言って作った作品ですが、どうにも魅力的ですよね。
その制作の動機にしても可愛らしさがありますし、この植木鉢そのものがミステリアスで味があってチャーミングです。
・坐ることを拒否する椅子
この椅子たちは何種類かありまして、全て坐る人を睨みつけるようなデザインで、実際に座ると座り心地も悪い、そういったものになっています。岡本太郎は椅子について、「活動的な歩みの中で、一時腰をおろすだけのもの、つまり人生の戦いの武器である」とこのように述べているそうで、私はそのコンセプトがとても気に入りました。
実際に彼の意見に共感したからというよりは、彼のその人生へのこだわりと熱に感激したのです。
★戦利品~おみやげ~
色々なグッズがあり、非常に悩みました。「やっぱりあれも欲しかったな」というグッズもあるので、もう一度行ってさらに買い物をしたいほどでもあります(笑)
そんな今回の戦利品がこちら。
・坐ることを拒否する椅子トート
・黄金の顔ポーチ
・黒い顔缶バッチ
・犬の植木鉢ピンズ
・明日の神話ステッカー
・岡本太郎展画集
黄金の顔ポーチは実際に見ると結構なインパクトがありますが、とっても個性的で素敵です。(笑)
犬の植木鉢グッズは、他にもオブジェやポーチがあったのでもう少し集めてみたいなとも思いました、本当に、もう少しグッズは欲しい!!
ステッカーは、少し変わった用途ではありますが、栞として使いたいと考えて、好きな絵のステッカーを買ってみました♪( ´▽`)
★まとめ
これから芸術を創造したいと考える私にとっても、そして現実を四苦八苦しながら生きている私にとっても、自信を喪失しがちな私にとっても、貴重な時間になりました。
まず彼の作品を見て「ここからさらに彼を知りたい」と思えたことが、今後の人生にプラスになっていくと、そう思えるので、これからも度々彼の作品を見たり著作を読んだりなどしたらこちらに、それに関する記事を上げさせていただくので、その時はよろしくお願いします( ^ω^ )
それでは今回もここまでお付き合いいただき、ありがとうございました!!
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