半年に一度の美容院で思うこと(1)

雑記

 近頃、髪の毛が秩序を乱し始めている……。

 このままでは私の髪の毛は混沌の世界へと足を踏み入れてしまう……。

梅雨を前にしてハーフアップをすると生え際がうねっているのが見えるという有様……。

私は意を決して美容院に行くことにしました。なぜそう身構えるかというと、はっきり言って金銭的余裕がないからです(笑)

そしてもう一つ。私は何しろ「木訥」な女なのです。円滑な会話というものができません。できないのかしないのかはわからないのですが、とにかく難しいのです。

大学に入って以来、およそ半年に一度お世話になっている美容院があります。素晴らしい美容院です。技術がすごいのです。母が他の美容院で乗せ術によって頭皮を膿ませてしまった時も、きちんと治してくれていました。妥協のない施術なのですね。

お値段がするのも納得です。

しかし今回はそれでも時期を遅めに調整したのです(笑)始めに述べた理由が原因です。

半年に一度ストレートパーマの効果を持続させるために行かなくてはならないのですが、どこまでその時期を引き伸ばしても問題がないのか実験してみたのです。

しかしこんなことをすべきではありませんでした。半年で行くべきだったのです。

自分の状態が悪いと日常へのモチベーションは下がります。最近完璧ではない、最近何だか化粧のりが悪い。こういうのは絶対に自己肯定を下げさせる火種になるのです。

実際、この記事を書く自分の心は幾分晴れやかです。ここのところ将来に絶望したり日常を疎ましく感じたりしたのは自分の状態が悪かったからかもしれません。

それに、美容院では結構待ち時間などもあります。これがなかなか良い時間なのです。本を読んだり、さまざまなことに思いを巡らせる事ができたり……。

今回私は以下の二つの工程をしてもらうことにしました。

・ストレートパーマ

・カラー

ストレートパーマは、薬剤を塗って熱を当てつつ放置→洗い流す→ドライヤーアンドヘアアイロン→薬剤を塗って……→洗い流す→ドライヤーアンドヘアアイロン→カットで整えて完了

カラーに関してはカラー剤を使わない方針でいっているので、ブリーチだけしてもらっています。

今回私は、「毛先にオレンジを入れたいのですが、無理ですか?」というお願いをしてみました。

せっかくのリフレッシュですから、少しばかり遊んでみたくて。

美容師のお兄さん(店長。実年齢は35くらいらしいがとても三十代には見えない)は、「うーん、洗い流すときに絶対頭皮にカラー剤ついちゃうんだよね~。」と渋めのリアクション。

しばらくしてお兄さんは「ブリーチでオレンジ作ってみます!!」といってくれました……。

無理なお願いを聞いてくれてありがとうございます……。さぞ迷惑な客だった事でしょう(笑)

彼は真剣に誠実に、薬剤を塗ってくださってオーダーしたこちらが申し訳なくなるほどでした。そんな場面です、もちろん何か話しかけることもできず……(笑)

結果、下の写真のような感じに仕上がりました!!

完全なるオレンジにはなりませんが、カラー剤を使わずに素敵なグラデーションができて大満足です。

さて私はこの髪の毛になるまで、結構様々なことを考えました。

自分の木訥さは生ば受動的に発生した特質なのか、それともそれを望んで手に入れたものなのか。

何だか村上春樹氏の鼠三部作の「僕」みたいなことを言ってしまいましたね。

「つまり、あなたの人生が退屈なんじゃなくて、退屈な人生を求めているのがあなたじゃないかってね。」

と、キキに尋ねられる僕。

そして「……でも結果は同じさ。どちらにしても僕は既にそれを手に入れているんだ。」

と言う僕。

まさにこれかもしれません。悩む必要などないのこましれないのです。結局私は「木訥さ」を手に入れているのだ。何となく辻褄は合います。

饒舌であることを避けていった結果に手にしたわけです。

実際に、今日美容院で施術を受けているときに美容師さんも私も無言なタイミングがありました。何度もです。周りの客にはそのような瞬間は滅多に訪れていないように見えました。

しかしそれは確実に私の椅子の周りにはあったわけです。

そのとき私は、話しかけるか話しかけまいか結構悩んでいたのです。突然話題を振るということは結構勇気のいることです。

話すべきなのか、話すべきではないのか。

私にとっては話すべきではないのかもしれない。話すことは恐ろしいことなのだ。つい愚にもつかないことや間違ったこと、取り返しのつかないことを言ってしまうかもしれない。

それによって品位が落ちる。無駄な反省に力を使うことになる。

しかし彼らにとっては話すべきなのかもしれない。そもそも私のその会話への捉え方が、彼らの属性を否定していることになるのかもしれない。

私は何気に悩みました。そして話しかけたり話しかけなかったりしました。

結局どちらも正しいような気がするのです。両者は確実に存在していますからね。偏ってはいけません。

と、このように、美容院に行くと色々なことを考える事ができるという利点もあるのです。

それはそれで素敵な時間ですよね。結局結論は出なくても、自分を知る事ができます。

そして何よりリフレッシュになります……!

ぜひ、自分への深掘り、自分の探究、自分へ力を与える意味でも、自分のメンテナンスをしてみましょう^ ^

では最後に、美容院の店長の言葉。

「まあ、ケチった分だけそういう結果が返ってくるからね……。」

すみませんでした、店長……。これからはきちんとお手入れします……。

では今回もお付き合いいただきありがとうございました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました