はじめて相席屋に行ってみた

雑記

 先日、地元の友達と遊んだのですが、なんと彼女が会うなり口にしたのはこんな言葉でした。

「私、全財産二千円しかない」

!?!?!?

それでも遊びに来る彼女のことが、私は最高に好きです。

彼女がお金をたくさん持っていることはまあまずほぼないのですが、今回は本当に真剣になさそうだったので私としても対応に困りました。

しかし、私にとって彼女は最高の相談相手であり、飲み仲間であり、愛すべき自由人で、とにかくまあ大好きなので私は「奢るよ?」と言いました。

でも彼女は頑なに奢られようとはしません(笑)

「友達に奢られるわけにはいかない!!!!!!」

まあたしかに、その心理状況で驕られてもうれしくはないだろうことは確かなので、タダで飲み食いできて時間が潰せる場所を考えました。

そしていきついた答えが相席屋だったというわけです。

短い時間だったので、合わせてふた席案内されました。

ひと席目はまず私より一回りは上のおじさんたちでした。

一人はテラフォーマーズのゴキブリ似のおじさん、もう一人は(友達が言うには)禿げ散らかした内村航平とのことでした。

確かにそんな感じです。

二人とも良い人そうなのですが、あまりにも話し下手で、何を話しても一問一答になってしまいます。

私は沈黙が耐えられないのでひたすら一人で話したり誰かに話題を振ったりしていました。

そうしたらなんだかいつものバーの仕事をしているような気分になってきて、残業をしている時のような虚しさを感じてしまって、なおのこと疲れました……。

次に案内された席にはハーフみたいな顔をした二人がいました。

一人は「トムブラウン」と言って想像するままの顔。(トムブラウンから顔を連想してください。それが彼です。)

もう一人は友達いわく、「つかれたまつぼっくり」的な顔だそうです。

まあ確かにそう見えなくもない。

しかしこのテーブルの実態はというと、それはもう「つかれたまつぼっくり」の独壇場で、私は彼の講演会にでも来てしまったような気分になりました。

彼は次々に謎の話を繰り広げました。

私は心理学という、ヒトをカテゴライズしようとする考え方が嫌いなのですが、そんなことを彼は知る由もないので、その心理学の披露が始まりました。

「君、あんまり自分に自信ないでしょ?もったいないよ」

とか、

「哲学が好きでしょ?」

とか。

まあ確かに当たらずとも遠からずではあるのですが、非常に微妙な気分にはなりました。

その人の世界観を私に見せつけそしてその中のルールで価値を決められていくような、カテゴライズをされていくような、妙な感覚でした。

とにかく、相席屋には、金銭に余裕がある限り行きません(笑)

薄々、彼らがまだマシな人たちであることはわかるからです……。

相席屋という魔界には立ち入るなかれ……

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