クリスマスであるうちにどうしても観たくて、このクリスマスキャロルを観賞しました。(この記事が出る頃にはもうクリスマスは終わっていると思いますが笑)
モノクロであるところが良い。説教くささが消えて、いい感じに芸術が残るのです。
おそらくそれはモノクロであるが故に非常に見えにくく、わかりにくいからでしょう。わかりやすいものには、人間の想像力が行使されにくいですからね。
それにしても私はあのスクルージおじさんが何とも言えず好きです(笑)
改心した後の様子もこれまた極端で面白いので好きですが、初期スクルージが結構好きです。
「クリスマスなんてくだらない。毎年貧乏であるということに気付かされるだけだ。」というセリフ。本当は優しいんですよねスクルージさん。
自分が豊かであるからして、豊かでないという状態を見たくはない、この考え方は皆豊かであることができるはずだと思っていることの表れであります。それに寄付をしないのも、自分が金を持っていることにかまけて余裕をこいて金を払うのがどこか生ぬるくて気持ち悪いのではないかと思うのです。
これはどこから読み取れるとかでもなく私の勝手な想像ですから正しいか間違っているかはわからないのですがね……(笑)
そしてもう一つこの作品の良い点は、当時のことですからフィルムに制限もあっただろうし、どうせ白黒になってしまうにも関わらず、すごく使うところには尺を使って拘っているというところ。
例えば現在の精霊に連れられて教会に行ったシーン。教会から出てきたスクルージの甥とその妻が氷で滑って遊んでいるところです。
あのシーンにあれだけの時間をかけているのが本当に驚きです。だってあの時、奥さんがもう少し氷の上を滑ることをしぶらなくてお好かったはずなのです。
あの尺の取り方を見て、この映画の良いところは多分ここで、それはこの映画だけでなく多くの「良い映画」と呼ばれるものに備わっているものなのであろうと感じました。
素敵なモノクロ『クリスマスキャロル』。
観ていない、あるいはもう忘れたという方。アマゾンプライムで無料公開しているのでぜひ♪( ´▽`)
ここまでお付き合いいただきありがとうございました!
メリークリスマス!
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