いきものがかり山下穂尊さんがいきものがかりを脱退すると知って思うこと

雑記

 真夜中に一人きり……

 冷蔵庫を開けて……

私がいきものがかりの曲の中で一番好きな曲、それは「月と私と冷蔵庫」

こちらは、ボーカルの吉岡聖恵さんが書いたメモを見て、山下穂尊さんがそこに詞を足し曲をつけて完成した曲です。素敵な、夜の感慨を曲に乗せたような歌です。

確かにいきものがかりらしさはないかもしれませんね。おそらく「ありがとう」や「YELL」の印象が強いと思います。なんとなく正しくそして情に熱い、そういうメッセージ性を持った曲がヒットしたからですね。

おそらく当時、そういう曲が書けるアーティストがいなかったのだと思います。皆社会というものや恋愛の不条理さ、そしてそこに回収されていく自らの惨めさにしか目を向けることができなかったのです。

心や人間関係の暖かさや優しさ、そのあるべき姿そしてその本質を気づかせるような曲がきっと必要であったのだろうと思います。

そう考えるといきものがかりのヒット曲の傾向はそのような系統に靡いているとも言えます。

しかしいきものがかりも人間で構成されています。それは常に品行方正に生きていられるなんてことはあるわけがないのです。

私は小中学生くらいの頃最もいきものがかりの曲を聴いていました。今でも家にたくさんのアルバムやCDがあります。

頻度は減りましたが今でもよく彼らの曲は聴いています。

彼らはその意味でも私の中の大切な思い出の一部なのです。

しかし私にとっては、彼らの有名な曲の中にはそこまで好ましいと思うものがありません。デビュー曲のSAKURAは好きですがね。これは当時空前の「さくら」曲ブームだったそうですが、強い意志を持って曲を出したのだということもあり、より好感の持てる曲だという印象があります。

とにかく何が言いたいのかというと、彼らは有名どころ以外にも、いやむしろ有名どころ以外の曲に素敵なものをたくさん残しているのだということを強調したいのです。

その一つがこの「月とあたしと冷蔵庫」だというわけです。

また、子供の頃はアルバムの中でも飛ばしていた曲のいくつかが実は山下穂尊さんの作った曲で、この歳になってから改めて聞くと、素敵な曲だと思えるのがこれまた山下穂尊さんの曲だということも結構あります。

彼が作れる曲の種類はおそらく相当多岐に渡りますが、中でも特殊なメロディーラインのものはより魅力的なものも多いです。特段、大人の魅力ともいうべき魅力なのだと思います。

例えば、「愛言葉」「地球」などですね。

独特なメロディーラインに乗せられた純粋な想いが悲しく、そして麗しい、そんな曲たちです。

そんな私にとっての名曲を生んでくださった彼が、もう芸能界ごと引退し、これからは自分と向き合い執筆等の活動に力を入れていくということであったので、応援したい気持ちはもちろん持っていますが少々悲しい気もします。

しかし彼は間違いなく他の人が持ちえない能力、才能、そして感性を持っていると思うので、これから選ぶ道でもうまくやっていけるのではないかと推察はしております。

実際見ている側の人間からすると、どうしてやめてしまうのだろうと言いたくなりますが、これは「表舞台」としての芸能とその他をどうしても多くの人が差別化してみているからで、本当は全てフラットなのだと思うのです。

全て条件は同じで、ただその間を行き来しているだけ。つまりリタイアしたり転職するのとなんら変わらないことなのですよね。我々はそのことを大きく捉え過ぎていたのかもしれません。

そう考えると気持ちは十分理解できます。社会から逸脱したい、そう思う人の気持ちもわかるしそのうえ私もその一味といえば一味ですからね。

むしろ、一緒にがんばりましょう、山下さん。という感じです(笑)お門違いかもしれませんが。

実際いきものがかりは「放牧宣言」をし、活動を再開。そしてついこの間N H Kのとある番組に三人で出演されておりました。その時は放牧宣言のことについて、「売れてきた曲のイメージに、自分たちが飲み込まれそうになった」などという、精神的なダメージがあったということを明かしていました。

そのようなことに関しては決着がついたからこその放牧終了、そして「TSUZUKU」なのだろうと思っていたのですが、そのつもりだったのは二人だけだったのかもしれませんね。三人揃って同じ時期に気持ちの整理がつくとも限らないのでしょうから、その辺りは難しいところなのでしょう。

 ともかく彼らがどうなるのであれ、私に良い時間をくれた三人に間違いはないのですから感謝と思いやりを持たなければなりませんよね。

 これからも皆さんの活躍をお祈りして、ひとまずこの記事を閉じようかと思います。

なんだか祝辞のようになってしまいましたが、どうもここまでお付き合いいただきありがとうございました。

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