あいみょん「愛を伝えたいだとか」でショートストーリー作ってみた

ショートストーリー

導入および注意事項

 こちらはまったくの私的見解であり、何か公的なものに基づく見解ではありませんので、その点ご理解いただきますようお願いいたします。
 合わせて、この記事では私自身がこの曲に触れて感じたことから物語を綴ったものとなっておりますので、ご自身の中にこの曲への確固たるイメージなどがあり、それに抵触するような見解は見たくないという方はご覧にならないことをお勧めいたします。

ではストーリーをお楽しみください( ´ ▽ ` )/

ストーリー

いわゆる純愛じゃない。純愛を求めていたのに違うものになった。僕も彼女もそういうふうには割り切れなかったのだ。結局のところ、お互いどうありたいだとか相手をどうしたいだとか、そういうどこか陰のある想いばかりを抱えていて、相手のことが見えていなかったりする。自分の恋慕の念からこみ上げる、処理し切れないほどの相手への執着が出てしまうのだ。そうなるともう僕の生活なんてものは荒んでいて閉塞的なものに見えて、夕焼けすらもただの圧迫感を与える存在に成り下がってしまう。

 僕にだって仕事はあって、生きることへの維持に使う時間もあるしコストもある。そして五日働けば必ず土曜日と日曜日が訪れる。こうなると僕には価値がなくなっていってしまうのだ。7日のうちの五日間は人間なのだ。しっかり自分を保って誰かに常識の範囲内で配慮する、「良いおとな」であるのだ。でも週末は違う。ただの、愛をくれる存在に飢えた男に成り下がるのだ。

 僕は今日も例の如く電話をかける。

「今日は何時ごろなのさ。僕はいろいろ用意して待っているっていうのにさ。」

「知らないわよ、先に食べていて。」

「わかった。気をつけて。」

彼女とは歌舞伎町のバーで出会ったのだ。もう二年前の話さ。僕はあの頃もっと強かった。何事にも価値を見出していた。好きな女もいた。普通の女だったけれど親には気に入られそうな女だった。

 でも僕は歌舞伎町で彼女に出会って変わってしまった。

 彼女は今もきっと誰かのところで。

 わかっていてなぜこんなことになった?僕はこのまま夜中の二時まで寝てしまおうと決めた。午後四時の布団の中で。

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